版元:新潮社
著:井上荒野さん
デザイン:新潮社装幀室
本の紹介
有夢と瑤子と海は、いつも好きなアーティストの話で盛り上がる、小学校からの親友同士。しかし同じ私立女子中学校に進学後、関係は変わってしまった。クラスを自分勝手に仕切る女子・ルエカに正義感から反発した海に対し、報復のいじめが始まったのだ。有夢と瑤子も、ルエカたちの圧力に次第に抗いきれなくなり――。
海の母親、担任ら、大人の視点の章からも浮かび上がる理不尽な社会の「仕組み」。実際に、被害者、傍観者、または加害者として、誰もがそうした、心を削る暴力の輪に組み込まれたことがあるだろう。絶望の日々を必死にもがく全ての子供と大人に、一筋の光を照らす、圧巻の長編小説。
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