「響野怪談」の装画を担当しました。
(角川ホラー文庫  著:織守きょうや  デザイン:坂詰佳苗)
1. きっかけ
デザイナーの坂詰さんが、以前から僕のことを知ってくださっていて、先日「銀色の青」で装画デビューしたのを見て、今回お声かけしてくださったそうです。仕事が仕事を呼ぶと言われているように、「銀色の青」発売から約1か月で今回の依頼が来たので、結構びっくりしました。
2. ラフ
いきなりの余談ですが、いただいた原稿をなかなか読めずにいたので、打ち合わせの前日の夜に、震えながら一気読みすることになりました。怖かったです。
さて、無事打ち合わせを終え、ラフを送りました。絵の内容は大まかに決まっていたので(兄と、何かに気づいた弟)、あとはいい感じの道路をGoogleMapで探して描きました。
俯瞰の構図が面白いということで、真ん中ので進めることになりました。ただし、影がグレーすぎるので、少し色味を足してほしい、と。そう言われて改めて見てみると、確かにグレーの面積が多くて退屈です。
3. 修正
そこで灰色だった影に青を入れ、さらに木の影をうじゃうじゃと伸ばして不気味な感じにしました。
これで再び送ったところ、
・色合いを過去作(下のイラスト)のような夕暮れ時っぽくしてほしい
・車は左側通行なので、バス停の看板と柵の位置関係を修正してほしい
・それにともない2人はバス停を通り過ぎる感じにしてほしい
ということに。
そう言われて改めて見てみると、確かにこの色では、ホラーというよりものどかな昼下がりという感じだし、2人のバスを待つ位置はアメリカのそれです。
とりあえず横にその過去作を置いて、色をひとつずつ再配置しました。ここでぐっと怖くなりました。また、バス停不自然問題は、電柱と斜めのポールに置き換えて解決しました。赤紫色の画面に、黄色がよいアクセントになります。
その後はいろいろと要素を追加していきました。
これで再び送ったところ、
・バス停は異世界に連れていかれることを思わせるとてもいい小道具なので復活させてほしい
と。
え…それは聞いてないぞ…そういうことは最初に言ってほしかった…と思いました。ただ正月早々怒りのメールを送るわけにもいきません。そもそも勝手にバス停を消したのは僕なので、怒る権利すらありません。
バス停を復活させました。黄色いアクセントの入れ方は迷ったので3パターン送ったところ、真ん中ので進めることに。
4. 完成
最終的にはこんな感じになりました。今回はラフが決まるまでがなかなか大変でした。でもたくさん修正した分、いい絵になったと思います。下に個人的に好きな部分をいくつか。

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